よくあるご質問

【漢方薬に関する質問】

(1)漢方薬と民間薬の違いは?

(答え)じゅうやく、ゲンノショウコ、雪ノ下、連銭草、柿の葉、枇杷の葉など健康や美容目的に薬草を煎じて飲み続けている方も多いです。これらは、民間薬と呼ばれています。これに対して、漢方薬は、次の点で民間薬とは、区別されます。〇漢方医学的な理論にのっとって使われる。〇いろいろな種類の生薬が、一定の分量比で組み合わされて用いられる。〇目標とすべき病態が明確である。

(2)煎じ薬とエキス顆粒は効果が違うのですか?

(答え)煎じ薬をドリップコーヒーに、エキス剤をインスタントコーヒーに喩えるとわかりやすいかも知れません。こだわりの豆を自身の目と鼻で選び、炒って挽き、良き香りを漂わせるドリップコーヒーに比べ、湯を注ぐだけのインスタントコーヒーは、簡便さでは勝さるものの、うまさ満足度ではかなり劣っております。つまり、良い生薬をうまく煎じれば、同じ処方薬としてもエキス剤と比べて、薬の濃さ、製油成分がかなり違います。エキス剤の品質が良くなったと言っても、煎じ薬の方が、効果が断然よいのです。こじれた慢性疾患、難病には、やはり煎じ薬の方が効果的です。

(3)「毎日、煎じることが難しい」「旅行先でも服用したいが煎じられない」などいろいろな理由で煎じられない場合は、どのようにしたら良いですか?

(答え)原則的には、煎じ薬がお勧めですが、さまざまな理由から煎じることが困難な場合は、エキス剤をお出ししています。現在のわれわれの生活スタイルからは、仕方がないと思います

(4)エキス顆粒を水以外のもので服用してもよいの?

(答え)水または白湯で服用してください。〇お茶やコーヒーは、その成分のタンニンやカフェインの作用で悪影響を及ぼすことがあります。〇お酒による服用は、アルコールと薬の相互作用により薬効が増減することがあります。〇牛乳やジュースも薬の吸収低下や化学変化の可能性があると言われています。

(4)漢方薬をどのくらい飲めば効果がわかりますか?

(答え)症状や発症の時期によって効果が表れる時期には個人差があります。したがって、一律にこれぐらいと明言できるものではありません。急性の病気、たとえば風邪の初期症状なら、わずか一服で効果が表れることもあります。逆に慢性の難治性疾患は、すぐに変化が表れないことが多いのも事実です。これは漢方に限らず現代医学にも当てはまることです。ただ漢方治療に訪れる人は、慢性疾患が多いため治療に時間を要することが多くなる傾向があります。急性疾患の場合は、一週間ほど。慢性疾患の場合は、二週間分で自分に合うかどうか様子を見て、三か月を一応の判定目安にされるとよいでしょう。

(5)ほかの病院の薬と漢方薬の併用は構いませんか?

(答え)いくつかの例外を除けば、併用は差し支えありませんが、併用にあたって注意を要する場合は、服用の方法を具体的にご説明いたします。飲んでいる薬があれば、ご持参くださるか、教えてください。他院で処方されている漢方薬や、ふだん使用している民間薬、健康食品との併用についても、成分の重複、相互作用のおそれがありますので、ご相談ください。

(6)漢方薬は、いつ飲めばよいのですか?

(答え)一日三回、食前または食間に服薬ください。できるだけ、夕に力点を置いて、次に朝に力点を置いてください。空腹時に飲むと胃にさわる場合は、食後に服用ください。吐き気がある場合は、煎じ薬は冷まして、エキス顆粒は、水で服薬ください。

(7)漢方薬にも副作用があると聞きましたが大丈夫ですか?

(答え)漢方薬の服用によって、逆に不都合が生じるようなことはあってはならない事です。そのため、われわれは、細心の注意を払って、的確に患者様の症状、体質を捉え、漢方薬を処方することをしています。しかし、予想不可能な薬剤アレルギーが、ごく稀ですが、出現することは事実です。漢方に限らず、薬剤全般、食品などに敏感な方は、特に注意が必要です。漢方薬の服用によって、一時的に予期せぬ症状が出ても、そのままの服用の継続をお勧めする場合があります。漢方薬が、奏功する前に一時的に体調が悪くなる場合があります。これを好転反応、瞑眩と言います。万一、当局のお出しした漢方薬の服薬により不都合な症状が現れることがあれば、ご相談ください。

(8)漢方薬の生薬が、農薬で汚染されている心配はありませんか?

(答え)当局のすべての生薬は、原植物の確認、理化学試験、重金属、ヒ素、残留イオウの管理、経験的鑑別、残留農薬試験、微生物検査をクリアーしたものです。

(9)漢方薬の服薬を続ける上で大切なことを教えてください。

(答え)漢方では、再診は、非常に大切なことです。初診の診断に間違いがないか。または、症状の変化に応じて薬を変えていくのが、漢方診療の本来の姿です。そのため、どんな些細な症状でも、変化があれば、遠慮なしにおっしゃってください。もちろん、症状によっては同じ薬をかなり長期的に服薬することで効果が得られることもあります。同じ薬でよいか、薬を変えるべきかの判断は、次回の薬の御注文の折に、いろいろ症状をお聞きして判断いたします。また、漢方薬の効果を発揮するために食養生、生活の改善は大切なことです。

(10)赤ちゃんや小さい子供でも漢方薬は、飲めますか?

(答え)体質改善は、年齢が低いほど容易であると言われています。乳児の場合には、哺乳瓶に漢方薬を入れて人肌ぐらいの温度にして服薬させたり、もし飲めないときには、お母さんに飲んでもらい、母乳を通して漢方薬を赤ちゃんに与えるという方法を取ります。特に、離乳してから3,4才くらいまでが飲ませるのに非常に苦労する時期です。しかし、最初に飲みやすい漢方薬を使用したり、少しずつの量から始めて徐々に量をふやしたりしていくことで、大抵の場合、飲むことができるようになります。

(12)漢方薬は、どうやって煎じますか?

(答え)土瓶に水を入れ、薬を袋のまま30分ほど浸し(急ぐ時は省略しても結構です)、火にかけ沸騰したら弱火で40分ほど煎じます。専用の煎じ器具を使えば、容器に水を入れて薬を入れてスイッチを押すだけで、煎じ終われば器具が音楽を鳴らして教えてくれます。

  (自動煎じ器)

(13)浄水やイオン水を使って煎じても良いですか?

(答え)硬質のミネラルウオーター(硬水)やイオン水は、お薬に含まれる成分の抽出を妨げる可能性があるため、ご使用は、避けてください。浄化水(水道水から塩素、トリハロメタン、異物などを取り除いたぐらいの水)やミネラル成分が水道水に近いミネラルウォーター(軟水)の使用は、構いません。一番良いのは、浄化水ですが、なければ水道水が良いと思います。なるべく毎回同じ種類のお水を使用して煎じてください。

(14)沈殿したお薬は、飲んだ方がよいのですか?

(答え)漢方薬の原料として使用される生薬の中には、粉末状のものがあります。これらは、カスを濾した後でも時間が経つにつれ沈殿物として残ることがありますが、成分は上澄み液の方に十分に抽出されていますので、特に飲む必要は、ありません。また、仮に飲んでも害には、なりません。

(15)煎じた漢方薬は、どのようにして保存すれば良いですか?

(答え)煎じた後、常温に冷まし、冷蔵庫に入れて保存するか、煎じた後、すぐに保温性のある水筒などに入れて保存してください。翌日に持ち越す場合には、薬をアルマイトなどの容器に入れ、一度プツプツと軽く沸騰させて、保存してください。

(16)固まってしまったエキス剤は、飲んではいけませんか?

(答え)漢方エキス剤は、湿気に弱いため乾燥剤を入れて、密封性のある缶などに保存してください。万一、湿気を吸って少し色が変わってもさらさらした状態であれば、服薬しても差し支えありません。固まったり、溶け始めているものは、服薬しない方が良いでしょう。

(17)前回と同じ薬を出してもらったのに味や香りが違うように感じるのはどうしてですか?

(答え)生薬も野菜や果物と同じ天然物なので採取した時期、産地、乾燥などの調整法(ロットの違い)などにより多少味、香り、色、形が異なることがあります。体調の変化により、味や香りの感じ方が変わる場合もあります。

(18)いただいた漢方薬の中にカビの生えた生薬がありますが、大丈夫ですか?

(答え)古立蒼朮などは、カビの生えたように見えるもの、杜仲などは糸を引いたものが、良品とされています。心配いりません。

(16)漢方薬に保険はききますか?

(答え)浜の宮和漢薬局では、保険漢方のお取り扱いは、しておりません。すべて自費扱いです。

【鍼灸治療に関する質問】

(1)治療した日は、お風呂に入ってもいいですか?

(答え)直ぐに入っても大丈夫ですが、一般的に治療後3~4時間あけて入浴した方が良いと言われています。治療効果が減少するようです。

(2)治療した後、運動をしても良いですか?

(答え)治療当日は、なるべく控えた方がよいでしょう。治療後は、血行が良くなるため、さらに運動を行うと疲労感が増すことがあります。眠ったり、おとなしくのんびりされた方が良いです。

(3)生理中に鍼灸治療を受けても大丈夫ですか?

(答え)生理中も問題なく、治療を受けることができます。もし体調に不安があって、治療の是非について、ご不明な点がありましたらお尋ねください。

(4)漢方薬、鍼灸治療は、医療費控除の対象になりますか?

(答え)原則として、どちらとも医療費控除の対象になりますが、疾病予防や健康増進目的の場合は、ご利用いただけません。税務署によっては、私どもが、発行した「治療のために要した漢方薬代金、鍼灸治療の代金」という文言の入った領収書がいる場合があります。